2022年3月2日にしんきんアセットマネジメントよりJ-REITマーケットレポートが開示されましたのでご紹介致します。


 2021年2月は、ウクライナ情勢や米金融政策をめぐる不透明感などから、売りが優勢になりました。月初は利益確定売りに押されましたが、その後は分配金利回りに着目した買いなども入り、一進一退の動きが続きました。ただ、米雇用者数が予想を上回る増加となり、米連邦準備制度理事会(FRB)による早期の金融引締めへの警戒が強まったことに加え、長期金利の上昇や公募増資(PO)の発表などを受け、売りが優勢になりました。一旦反発しましたが、ウクライナ情勢の緊迫化を背景に、再び売りに押されました。その後、底堅く推移していたものの、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻に対する警戒が強まり、22日まで3日続落しました。月末にかけて一進一退の動きが続きました。
 今後は、神経質な動きの中、戻りを探る展開を予想します。国内では新型コロナウイルスの感染拡大が鈍化してきており、経済活動の正常化への期待は下支え材料です。また、東京都心のオフィス空室率が3か月連続で低下したことも安心材料です。他方、FRBは3月の米連邦公開市場委員会(FOMC、15-16日)で、利上げを開始するとみられます。0.25%の利上げとの観測が強くなっていますが、0.5%の大幅な利上げに踏み切った場合には、内外の金融市場が不安定な動きになる可能性があります。また、ロシアとウクライナが停戦合意した場合には、買いが広がることも想定されますが、紛争が長期化するとの観測が強まり、投資家心理が悪化することには注意が必要です。

2月の主要指標
20220308しんきんアセットJ-REITマーケットレポート2022年2月

 東証REIT指数
  1,877.38円前月比(▲3.6%)

 東証REIT指数(用途別)  
  オフィス   1,776.95(前月比▲2.3%)
  住宅     2,951.71(前月比▲3.4%)
  商業・物流等 2,361.65(前月比▲4.8%)