2022年3月18日にヘルスケア&メディカル投資法人の決算が発表されました。
分配金は当初の予想一口当たり分配金が3,236円のところ3,266円で着地しました。

重要なのは資産規模と分配金
20220331ヘルスケア&メディカル投資法人NOI推移

 2022年1月期においては、新たな資産の取得・譲渡は行っていません。当期末現在37物件を保有しており、総賃貸可能面積187,918.74㎡、稼働率100.0%となっています。今後も新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大を受け、当面厳しい状況が続くものと予想しており。不動産市場についても、特に商業施設・ホテルを中心に不透明感が続いている状況にあると分析しています。投資法人は保有するヘルスケア施設のオペレーターとの間で原則として賃料固定・長期の賃貸借契約を締結しており、2022年1月期末時点で新型コロナウイルス感染症(COVID-19)による業績への悪影響はなく、また、テナントとの賃貸借契約の賃料減免及び支払猶予は発生していません。しかし、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大は予断を許さない状況であり、今後については引き続き状況を注視するということです。上記運用の結果、2022年1月期の営業収益は2,080百万円、営業利益は1,072百万円、経常利益は913百万円、当期純利益は913百万円となりました。
 あまり目立った動きを見せ辛い投資法人ですが、2021年10月に資産運用会社内にヘルスケア施設及びオペレーターの事業評価、ヘルスケア業界の調査・分析等を行う専門部署として、ヘルスケア業務推進部を新設しました。これが上手くいけばヘルスケア業界のマーケットや潜在的なニーズの発掘も可能だと思うので個人的には今後も応援していきたいですね。


ヘルスケア施設にガンガン融資するスポンサーの姿勢が必要

 財務戦略は中長期的に安定した収益の確保及び投資主価値の最大化を図るため、安定した財務基盤の構築を行うべく、金融市場の動向を踏まえつつ資金調達を行っています。デット・ファイナンスについては、スポンサーの1社である㈱三井住友銀行と本資産運用会社の間で締結されたスポンサーサポート契約に基づき、同行よりファイナンスに関するアドバイスを受けながら、安定的なバンクフォーメーションを構築しています。
 2022年1月期期におきましては、2022年1月31日に返済期日が到来した借入金7,000百万円について借換えを実施しました。2022年1月期末時点での出資総額(純額)は31,964百万円、発行済投資口の総口数は311,001口、有利子負債は総額33,150百万円です。2022年1月期末時点の格付機関から得ている格付は以下の通りです。
・㈱日本格付研究所(JCR)、長期発行体格付:A、格付の見通し:ポジティブ