2022年5月6日にしんきんアセットマネジメントよりJ-REITマーケットレポートが開示されましたのでご紹介致します。


 2021年4月は、中旬までは売りに押されましたが、下旬は下げ幅を縮小しました。月初は続伸して始まったものの、急ピッチな上昇の反動や利益確定売りに加え、米長期金利が上昇したことを嫌気した売りなどから、やや軟調な動きになりました。米連邦準備制度理事会(FRB)理事の量的引締め(QT、米国債など保有資産の圧縮)をめぐるタカ派的な発言や、ロシアへの追加経済制裁に対する懸念などを背景に、東証REIT指数は7日には2,000ポイントを下回りました。その後も、米長期金利が上昇し、利回り面での魅力後退から、売りに押される場面がありましたが、下旬は米長期金利の上昇に一服感が出たことなどから買い戻しが優勢になり、下げ幅を縮小する動きになりました。
 今後は、一進一退の中、上値を探る展開を予想します。3月時点の東京都心のオフィス空室率が2か月ぶりに低下し、オフィス市況の悪化に一服感が出てきていることは安心材料です。経済活動の正常化やGoToトラベルへの期待などもJリート市場を下支えしそうです。他方、FRBは5月の会合で、0.5%の大幅利上げや量的引締め開始を決定しました。市場の予想どおりでしたが、米金融引締めが一段と加速するとの警戒から、内外の金融市場が不安定な動きになる可能性があります。ただ、米国のインフレがピークアウトしたとの観測が強まると、安心感が広がる可能性があります。新型コロナウイルスの新規感染者の増加やウクライナ紛争には引き続き注意が必要です。

4月の主要指標
20220510しんきんアセットJ-REITレポート2022年4月

 東証REIT指数
  1,975.75円前月比(▲1.4%)

 東証REIT指数(用途別)  
  オフィス   1,839.19(前月比▲2.2%)
  住宅     3,198.89(前月比+0.5%)
  商業・物流等 2,508.06(前月比▲1.0%)