2022年5月2日にOneリート投資法人が日本格付研究所(JCR)から取得している格付について評価がA+(ポジティブ)へ格上げになったと発表しました。

格付評価

 長期発行体格付:A→A+
 格付の見通し:ポジティブ→安定的
 債券格付:A→A+

 Oneリート投資法人はみずほ信託銀行をスポンサーに、ミドルサイズ(延床面積が約1,000坪~約10,000坪)のオフィスビルが重点投資対象。現行ポートフォリオは全31物件のオフィスビルで構成され、取得価格総額1,199億円の資産規模であり、地域別では東京経済圏が68.4%(取得価格ベース)を占めています。ポートフォリオ・キャッシュフローの安定性が増している。公募増資を絡め2021年9月に「リードシー千葉駅前ビル」を含む6物件を計156億円で取得したことで、資産規模は2021年8月期末比15%拡大(取得価格ベース)し、テナント等の分散も進展した。また、一部テナントへの賃料の一時減額対応など、コロナ禍による一定の影響はみられるものの、2022年2期で5.4%のNOI利回り、同期末で97.6%の稼働率、賃料増額改定といったトラックレコードを確認できる。スポンサーサポートも活用しつつ、今後もミドルサイズのオフィスビルを主体としたポートフォリオについて、堅実なマネジメントが継続されるとJCRでは想定しています。

 投資法人はスポンサーサポートを活用し、資産規模拡大と資産入れ替えによるポートフォリオの安定性向上を目指す外部成長戦略を推進するものとしている。優先交渉権を確保している「神楽坂プラザビル」に係る当該権利の行使をはじめ、厳選投資により取得時の目線に沿った形で外部成長が進展していくかを見ていくとしており、内部成長では、「東京パークサイドビル」をはじめとしたリーシング重点対応物件の、早期リテナントがポイントであると述べています。

 加えて、CAPEX等を活用した保有物件の経年対応(2022年2月期末のポートフォリオの平均築年数:32.5年)、賃料ギャップの縮小等による収益のアップサイドの取り込み、テナントに選ばれるスペックを具備した「ONEST(オネスト)」ブランド戦略の推進継続などに引き続き注目していくとのことです。

 資産総額ベースの簿価LTVは2022年2月期末で47.2%と、AMが想定するレンジ(45~50%)でコントロールされている。財務バッファーとなるポートフォリオの含み益は、同期末で170億円(含み益率:14.3%)を有しています。金融機関をスポンサーとするJ-REIT であることに加え、みずほ信託銀行、みずほ銀行、三井住友銀行の3行を中心としたレンダーフォーメーションの維持、新規レンダーの参画、平均残存年数の長期化(2022年2月期末時点:3.6年)、返済期限の分散化などの実績も示されており、資金調達面に特段の懸念はみられないとしています。以上より、格付を1ノッチ引き上げ、見通しを安定的としたということです。

20220513Oneリート投資法人NOI・稼働率

 Oneリート投資法人はNOIこそ前期よりも増加していますが、ポートフォリオ全体の稼働率は減少しています。NOIは前期に比べ運用物件が6棟増加しているのでNOIが上がるのは当然なんですよね。

20220513Oneリート投資法人LTV・DSCR推移
 LTVも安全圏とはいえ2021年8月期から増加傾向にあること、他のオフィス系J-REITよりもサスティナビリティ対応の進捗も遅い方といえます。中止規模オフィスビはグリーンローン等の最近のトレンドのローンの仕組みと相性が良くないです。(エネルギー削減効率が大きくないため、レンダーの考えるサスティナブルローン枠組みに入りにくい)。

 それでも1ノッチ引き上げなんですねー。他にも好成績を上げている投資法人あると思うんですけどね。