2022年6月3日にCREロジスティクスファンド投資法人が日本格付研究所(JCR)から取得している格付けについて格上げになったことを発表しました。

格付評価

 長期発行体格付:A→A+
 格付の見通し:安定的→ポジティブ

 CREロジスティクスファンド投資法人は物流関連施設を投資対象とするJ-REITで、上場後これまでにテナントの退去や賃料減額等の事例はなく、安定したポートフォリオの運営が続いています。

 2021年9月に5回目の公募増資を実施し、スポンサー開発物件である「ロジスクエア大阪交野」(取得価格223億円)を取得して、資産規模は20物件、取得価格総額1,346億円に拡大しています。スポンサーの経営計画を基に、投資法人としては、投資法人の資産規模について2026年までに2,500億円とする目標を掲げており、2024年までに竣工予定の開発案件も含め、11物件(延床総面積49万㎡)のパイプラインが示されていいます。
 スポンサーの開発実績や物流施設を取り巻く良好な資金調達環境を踏まえると、資産規模目標の達成に向けて今後も着実な外部成長が期待できる。保有物件の立地優位性や設備のスペックは総じて高く、さらにテナントの分散状況や賃貸借条件等を考慮すると、キャッシュフローの安定性は高いと考えているとのこと。財務面では、公募増資を通じたLTV水準の引き下げなど、保守的な運営が行われている点を踏まえ、格付を1ノッチ引き上げて「A+」とし、見通しを安定的となりました。

 「ロジスクエア大阪交野」は2021年1月竣工の築浅物件で、第二京阪道路「交野南」IC近くで物流立地としての優位性も高い。ポートフォリオの中で最大規模となる物件の取得によって上位物件集中が高まったものの、テナント集中は低下したことから、ポートフォリオの分散や質の向上に一定の進展があったものと見ているようです。また、2022年5月末のポートフォリオ全体の稼働率は100%であり、上場来満室稼働が続いている点も評価しています。
 テナントとの賃貸借契約は、定期借家契約比率および固定賃料比率がともに100%で、契約期間も長期にわたっており、キャッシュフローの安定性に配慮された内容となっています。CREは、前身となる会社も含め50年以上にわたり国内の物流不動産市場において多様な事業を展開し、豊富な開発および管理実績1,100社を超すテナントとのリレーション、さらには物流マーケットに係る豊富な情報を有しているというスポンサーの安定性を評価しているようです。

 デット・ファイナンスは、2022年1月の借り換え後で長期負債比率100%、固定金利比率94.1%と高い水準にあり、返済期日の分散化も進んでいることから、金利変動リスクに配慮されており、グリーンボンドの発行やレンダー数の拡大(現在は16金融機関)により資金調達の多様化と分散化に進展がみられる点を評価。
 総資産ベースのLTVは巡航ベースで 45%程度とする方針。上場後5回の公募増資を通じて段階的に引き下げており、2021年12月期末で44.0%となっておりこちらもコントロールできていること。さらに、財務バッファーとなる保有物件の含み益により、時価ベースのLTVでは39.5%(有利子負債/(総資産+含み損益))である。JCRでは引き続き、CREが開発した汎用性の高い物件を中心とした外部成長の動向とポートフォリオ分散の進捗状況、保守的なLTVコントロールの継続等について注目しているということです。

 LTVのコントロールは他の投資法人でも行っていますし、インヴィンシブル投資法人ですら気を付けています。CREロジスティクスファンド投資法人の格付評価の格上げスピードが早いというところに少々違和感がありますね。物流施設にはよくあることですが、フォワードコミットメントでスポンサーが開発する物件の優先交渉権を工事着工後数日で締結することについてJCRはどう考えているんですかね?。スポンサーの㈱シーアールイーはJ-REITの売却するつもりで物件を開発しています。J-REITに依存するビジネスで儲けている会社を、投資法人から見た場合、果たしてそれはパイプラインを確保していると言っていいんですかね?。いつまで経ってもJCR格付は信用できないんですよね。