2022年6月3日付でオリックス不動産投資法人がの借入金の期限前弁済を行うことを決定しというプレスリリースがありました。
期限前弁済する借入金の内容
①借入先:㈱三菱UFJ銀行
②借入金額:1,000百万円
③期限前弁済金額:1,000百万円
④借入利率:0.61630%
⑤借入実行日:2015年10月19日
⑥返済期日:2022年9月20日
⑦期限前弁済予定日:2022年6月20日
期限前弁済資金
2022年6月1日に決済済みの「ビサイド木場」譲渡に伴う手取金の一部。
期限前弁済に際して発生する一時費用
アップフロントフィー等の一括償却が発生しますが、少額であり分配金に与える影響は軽微です。
別に対して記事にするような内容ではないのですか、分配金に影響がある事項の一つをおさらいということで取り上げたいと思います。
この文言は何を言っているかというと長期前払費用(前払費用も含む)を借入金を返済したことで一括して取崩しますよ。ということを述べています。長期前払費用には何が入っているかというとアレンジャーフィーやアップフロントフィー等の融資関連費用や借入時に使用した弁護士費用です。
アレンジャーフィー
シンジケートローンという複数のレンダーから資金を集めて一括で借り入れる借入れを行う際にその複数金融機関のリーダーにあたるレンダーに対し他のレンダーを招聘してくれたことへの意味合いで投資法人がレンダーのリーダーに支払う報酬です。会計処理上は長期前払費用に計上して、融資関連費用として毎期償却されます。
アップフロントフィー
レンダーから資金を借入れる時に支払利息の調整分として投資法人がレンダーに支払う報酬です。借入金の支払利息は毎月、3ヶ月ごと、6ヶ月ごとというようにそれぞれ金消契約によって定めた返済日に支払いますが、アップフロントフィーは借入れ時に一括で支払います。期中も複数のレンダーを取りまとめくれることの意味合いで投資法人がレンダーに支払います。会計処理上は長期前払費用に計上して、融資関連費用として毎期償却されます。
弁護士費用等
借入時に使用した弁護士費用には資産運用会社が使用した弁護士費用だけでなく、レンダーが使用した弁護士費用も含まれます。レンダーからの資金調達においてレンダーが投資法人に融資する再にかかる費用は投資法人に負担させられます。これは商慣習でそうなっています。もちろんレンダーが使うその弁護士事務所は某さくら総合法律事務所などの高額な弁護士を使いやがるのでイラっとするんですけどね。
オリックス不動産投資法人は借入金の返済によりアップフロントフィー等の一括償却が発生するということは毎月均等償却してきたということを表しています。このアップフロントフィー等の償却は借入期間に渡り毎期償却する方法と、借入時に一括で償却する方法があります。ですが一度採用した償却方法は継続適用していくことが必要です。一般的には中長期に渡り安定的に分配金を支払うJ-REITの特性上、借入期間に渡り毎期償却する方法をチョイスします。
ですが、某いちごオフィスリート投資法人のように一括で償却している投資法人もあります。一括で償却すると来期の業績予想(特に当期純利益)が上昇しているように見せることができるので狡い投資法人はこの方法を取ります。
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