2022年6月15日に星野リゾート・リート投資法人の決算が発表されました。
分配金は当初の予想一口当たり分配金が7,153円のところ7,195円で着地しました。

星野ブランドで低成績をカバー
20220622星野リゾート・リート投資法人賃貸事業利益率

 2022年4月期は2021年12月1日にスポンサーSPCから「界 霧島」(取得価格:3,913百万円)と「界 別府」(取得価格:7,335百万円)の2棟の宿泊施設を取得しました。また、同日TLS5特定目的会社クラスD貸付債権の取得を行いました。TLS5特定目的会社はエクイティ部分はスポンサーの㈱星野リゾート自らが出資しており、ホテルWBFグランデ関西エアポートの開発が行われています。星野リゾート・リート投資法人として優先交渉権を取得しているとのことなので開発終了前から貸付利息の一部分は星野リゾート・リート投資法人の収益となるので分配金の上昇に繋がっています
 内部成長については前期より引き続き保有するホテル・旅館において、安定した収益の確保を図るべく運用を行いました。保有物件については、コロナ禍の厳しい状況の中、星野リゾートグループが運営するホテル、旅館及び付帯施設においては、マイクロツーリズム需要の定着や地域連携プロジェクト等独自の施策の展開により、同業他社と比較して一定の需要を獲得しています。上記の運用の結果、2022年4月期の業績は、営業収益5,438百万円、営業利益2,200百万円、経常利益1,764百万円、当期純利益1,761百万円となりました。


収益悪化だからこそLTVを低くし資金調達余力を見せることは重要
 
 2022年4月期においては、2021年11月24日に一般募集による新投資口の発行により12,534百万円を調達し、「界 霧島」及び「界 別府」、並びに「(仮称)ホテルWBFグランデ関西エアポート」に関するメザニンローン債権(TLS5特定目的会社クラスD貸付債権)の取得資金及びその関連費用に充当しました。また、既存借入金の残元本総額5,450百万円の返済期限の到来にあたり元本返済資金を調達するため、2022年4月28日に長期借入金5,450百万円の調達を行いました。なお、当該調達金額のうち3,300百万円については、投資法人が策定したグリーンファイナンス・フレームワークに基づき実行された、本投資法人として初の取組みとなったグリーンローンです。投資法人は、本グリーンローンの全額を、本フレームワークにおいてグリーン適格物件の基準を満たす物件である「星のや軽井沢」、「界 鬼怒川」及び「クインテッサホテル大阪心斎橋」の当初取得に伴う借入金の返済に充当しました。なお、借入金の約定弁済等があった結果、2022年4月期末の有利子負債残高は68,424百万円となり、LTVは35.5%となりました。2022年4月期末時点の格付機関から得ている格付は以下の通りです。
・㈱日本格付研究所(JCR)、長期発行体格付:A、格付けの見通し:安定的