2022年7月15日に日本プロロジスリート投資法人の決算が発表されました。
分配金は当初の予想一口当たり分配金が4,869円のところ4,906円で着地しました。

テナントに請求する解体費用が175百万円

 2022年5月期においては、投資主価値の更なる向上を企図して、投資法人はプロロジス・グループが開発した高品質のAクラス物流施設であるプロロジスパーク猪名川2、プロロジスパーク神戸5、プロロジスパーク海老名2(取得価格合計57,700百万円)
を、平均NOI利回り4.4%という適正な水準で取得しました。この継続的な外部成長により、投資法人のポートフォリオの分散と安定性が一層向上することになります。更に、投資法人が2021年5月期に開始したプロロジスパーク岩沼における建物の再開発工事は予定通り2022年4月に完了し、同年4月28日に当該再開発建物(取得価格5,934百万円)を取得しました。保有する物件の高い競争力とスポンサーであるプロロジス・グループによる強力なリーシングサポートにより、2022年5月期末時点の稼働率は98.0%と高い水準を維持しています。
 上記のような運用の結果、2022年5月期の実績は、営業収益26,859百万円、営業利益12,077百万円、経常利益11,006百万円となりました。また、プロロジスパーク岩沼に付保している利益保険に基づき受領した受取保険金148百万円、及びプロロジスパーク岩沼の旧建物に入居していたテナントから収受した受取補填金175百万円の合計額324百万円を特別利益として計上しました。これらの結果、当期純利益は11,329百万円となりました。


問題のあるテナントでもレンダーからの評価は上々
20220722日本プロロジスリート投資法人NAV倍率推移

 2022年5月期の資金調達の取組ですが、エクイティについては、上記取得資産の取得に伴うブリッジローンの返済資金の一部に充当することを目的として、2021年12月10日に公募増資による新投資口の追加発行(84,290口)を実施し、また、2022年1月5日にオーバーアロットメントによる売出しに係る第三者割当による新投資口の追加発行(4,210口)を実施しました。これにより、新規に30,964百万円のエクイティ資金を調達し、2022年5月期末時点での出資総額は457,041百万円、発行済投資口の総口数は2,670,350口となっています。
 デッドの調達については、上記取得資産の取得資金及び関連費用の一部への充当のため、2021年12月1日付で短期借入金57,100百万円の借入れを行いました。また、2021年12月13日付で短期借入金7,300百万円及び長期借入金14,000百万円の借入れを行い、その調達資金、募集による手取金及び手元資金とあわせてブリッジローンの期限前弁済を行いました。また、当期に返済期限を迎えた長期借入金総額30,000百万円の返済資金へ充当するため、2022年2月15日付で長期借入金6,000百万円、2022年3月31日付で長期借入金14,000百万円及び2022年4月28日付で長期借入金10,000百万円の借入れを行いました。さらに、2022年5月30日付で長期借入金2,000百万円の借入れを行い、短期借入金のうち2,000百万円を一部期限前弁済しました。この結果、投資法人の当期末時点の有利子負債総額は303,800百万円(借入金残高267,800百万円、投資法人債残高36,000百万円)となり、LTVは、2022年5月期末時点で37.9%となりました。2022年5月期末時点の格付機関から得ている格付は以下の通りです。
・㈱格付投資情報センター(R&I)、発行体格付:AA、格付の見通し:安定的
・㈱日本格付研究所(JCR)、長期発行体格付:AA、格付の見通し:ポジティブ