2022年5月期決算のJ-REITの収益性について分析しました。

・NOI利回り
20220802J-REIT(5・11月期決算)NOI利回り推移
20220802J-REIT(5・11月期決算)NOI利回り推移2

 NOI利回りのNOIは賃貸事業収入から賃貸事業費用を差し引き、減価償却費をプラスすることで算出しています。ユナイテッド・アーバン投資法人は前期に比べ0.1%上昇しています。商業施設やオフィスビルについては、テナントの売上・営業状況の把握に努め、テナントリレーションを強化。やテナントの出店動向を注視し、集客力及び施設売上の向上を企図した機動的なリーシング及びバリューアップ工事を実施しています。大和証券オフィス投資法人、アクティビア・プロパティーズ投資法人は前期と比べて現状維持といった感じで、オフィスビルのNOI利回りは苦戦しています。阪急阪神リート投資法人も前期からNOI利回りは変わっていないので商業施設も苦戦しています。各投資法人とも外部成長で物件の売買は行われており、アクティビア・プロパティーズ投資法人と阪急阪神リート投資法人は賃貸事業利益ベースでは上昇しているので物件の取得価格の高さによりNOI利回りベースでは変化があまり生じていない結果となっています。
 ホテルについてはユナイテッド・アーバン投資法人では、各ホテルオペレーターの経営改善努力が進展するも、財務体質の回復には時間を要するということで様子見の状況です。大江戸温泉リート投資法人は固定賃料は収受しているものの毎期その額は減少の一途を辿っており厳しい状況が続いています。


・当期純利益率
20220802J-REIT(5・11月期決算)当期純利益率推移
20220802J-REIT(5・11月期決算)当期純利益率推移2

 5月・11月決算投資法人の当期純利益率はグラフの通りです。日本プロロジスリート投資法人は前期よりも減少していますが、特別利益に総額324百万円の計上があります。1つは火災事故が発生したプロロジスパーク岩沼について、解体撤去費用のうちテナントに求償すべきもので、当期に受領が確定した受取補填金について特別利益として175百万円計上しています。また、火災事故により逸失した利益に対する受取保険金を特別利益として148百万円を計上しています。前期もプロロジスパーク岩沼の解体撤去費用のうちテナントに求
償すべきものとして29百万円でしたがずいぶんと膨れ上がったことが分かります。テナントである日立物流に弱腰で接しているのではないか?と危惧しましたが、しっかりテナントに求償しているところが日本プロロジスリート投資法人は素晴らしいと思います。

大江戸温泉リート投資法人
 大江戸温泉物語 長崎ホテル清風・・・売却益16百万円

ユナイテッド・アーバン投資法人
 六番町Kビル・・・売却益964百万円
 府中ビル・・・売却益6百万円

大和証券オフィス投資法人
 Daiwa南青山ビル・・・売却益536百万円
 Daiwa麹町4丁目ビル・・・売却益364百万円

阪急阪神リート投資法人
 スフィアタワー天王洲(準共有持分33%相当)・・・売却益60百万円

 となっています。2022年5月期も不動産マーケットは大きな動きはありませんでした。ホテルの売買は上手くいかないのでは?という気もするのですが、楽天ライフルステイなんかは不動産会社にホテルを買わせて(もしくは建設させて)自身がオペレーターに入るということで結構動きがあったりするんですよね。今は一部の不特法を利用した私募ファンドなんかで燻っているようですが、そのうちREITにも顔を出しそうな気がします。