2022年8月24日にジャパン・ホテル・リート投資法人の決算が発表されました。
分配金は当初の予想一口当たり分配金は未定となっています。

運用物件は順調に回復中

 2022年6月中間期は、ホテルを運営している各ホテルの賃借人及びオペレーターと緊密にコミュニケーションを取り、運営コストの削減等によるホテル収益の確保に努めました。特に資産運用会社のグループ会社である株式会社ホテルマネージメントジャパン及びその子会社においては、ホテル内の不採算レストランの閉鎖による人件費削減、外注業務の内製化及び仕様変更に伴う外注コストの削減、間接部門及び共通業務の集約等リストラクチャリングを2020年から継続して実施しており、コスト削減については当初計画以上の成果を達成しましたが、上記施策の更なる推進に努めています。また、これらの取組みと同時に、宿泊需要の本格的な回復期に向けた収益向上施策にも注力し、特に、前年にHMJグループに賃借人を変更及びリブランドを実施したホテルについては、効率的な運営と収益の向上の実現に向けた施策を推進しています。
 一方、新型コロナウイルス感染症の影響下におけるダウンサイドリスクへの対応として、HMJ14ホテルとの賃貸借契約について、2020年2月以降2021年末まで全額変動賃料とする措置を講じていましたが、更に2022年についても、HMJ14ホテルの賃料を全額変動賃料とすることとして、2022年2月25日付で変更覚書を締結しました。上記の運用の結果、当中間期(2022年1月1日から2022年6月30日までの6ヶ月間)の実績として、営業収益は5,431百万円、営業利益は323百万円、経常損失は470百万円を計上し、中間期純損失は471百万円となりま
した。
 ジャパン・ホテル・リート投資法人が保有するホテルの業績については、当中間期の変動賃料等導入25ホテルのRevPARは、前年同期比+91.4%と前年同期を大きく上回り、GOPは、ホテルにおけるコストマネジメント施策も奏功し、前年中間期△96百万円の赤字から+1,819百万円の黒字へと転換しました。


ホテルでも長期で借入れできる状況
20220829ジャパン・ホテル・リート投資法人NAV倍率

 財務戦略は、既存借入金の借換えについては、各借入先との良好な関係を維持しながら、借入コストに留意した借換えを行う予定としています。また、資本的支出の適正なコントロールや必要に応じた物件の売却等により手元流動性を確保し、財務基盤の強化を図っていきます。LTVについては、これまでどおり50%を上限としますが、当面現行水準を概ね維持する運用を行っていく予定です。また、物件取得のための新規借入れの際には、返済期限の分散、資金調達コストとのバランスを勘案したレンダーフォーメーションの更なる強化、グリーンボンドを含む投資法人債の発行等、資金調達手段の一層の多様化を図っていきます。
 2022年6月中間期においては、1月、3月及び6月に返済期日が到来した既存借入金の借換えを目的として合計15,234百万円の借入れを実行しました。これにより、2022年6月中間期末時点における有利子負債残高は164,754百万円、うち短期借入金32,436百万円、1年内返済予定の長期借入金11,172百万円、長期借入金81,046百万円、1年内償還予定の投資法人債6,000百万円、投資法人債34,100百万円となっており、LTVは42.1%、当中間期末時点における有利子負債総額に対する金利の固定化比率は78.5%となりました。