2022年9月14日にエスコンジャパンリート投資法人の決算が発表されました。
分配金は当初の予想一口当たり分配金が3,440円のところ3,604円で着地しました。

資産運用会社の行政処分でも利益は予想を上回る

 2022年7月期は外部成長の動きはありませんでした。商業施設の顧客とテナント従業員の安全確保に引き続き注力するとともに、tonarie大和高田への赤ちゃん本舗誘致により、当該物件の稼働率を93.3%から100.0%へ向上するなど、空区画へのテナント誘致、契約期限到来時におけるテナントの入れ替え等の適切な運用資産の管理と収益向上のための施策を行い、安定的な収益の確保に努めました。一方、2022年4月に賃貸借契約が終了したヨシヅヤYストア西春店(旧パレマルシェ西春)の主要テナントの入れ替えが発生し、リーシングはダウンタイム無く行いましたが、賃料水準は低下することとなりました。引き続き、現在空室であるヨシヅヤYストア西春店3階のリーシングに注力していくとしています。上記の結果、当期末時点の運用資産38物件の稼働率は99.9%となっています。2022年7月期の業績は、営業収益2,706百万円、営業利益1,382百万円、経常利益1,269百万円、当期純利益1,268百万円となりました。
 ですが、やはり1番大きいのは、資産運用会社の行政処分ではないでしょうか。「不動産鑑定業者の独立性を損なう不適切な働きかけ」、「不適切な不動産鑑定業者選定プロセス」において投資家ファーストではなくスポンサーファーストの考え方が社内に横行しているという実務者は知っているが投資家さんには伝わり辛い事実が公になりました。2022年8月15日には資産運用会社の人事異動を中心とした業務改善報告の提出を行いました。2022年8月31日には資産運用会社でコンプライアンス宣言の採択を行いました。
 サスティナビリティの取り組みとしては、2022年3月にESG活動方針に係るマテリアリティ(重要課題)を策定しました。投資法人及び資産運用会社は、ESGへの取組みが投資主価値向上に寄与するという認識のもと、今後も環境負荷低減や地域コミュニティの活性化への取組みを推進していくとしています。


資産運用会社の行政処分でも格付は変更無し
20220920エスコンジャパンリート投資法人NAV倍率

 エスコンジャパンリート投資法人の財務戦略は、中長期的な安定的収益の確保及び資産価値の着実な向上のため、安定的かつ健全な財務運営を実現するための資金調達を行っています。 新投資口の発行は、運用資産の規模の成長と収益性の向上を目的として、LTV、既存投資主の権利の希薄化及びそれに伴う投資口の取引価格の低下等を勘案し、金融環境を踏まえた上で実施を決定しています。資金の借入れ及び投資法人債(短期投資法人債を含みます。)の発行に際しては、資金調達の機動性と財務の安定性のバランス及び取得する不動産の特性等に配慮した資金調達を行います。具体的には、調達方法(借入金・投資法人債)、長期比率、固定比率、返済期限の分散、担保提供の要否等を検討しています。
 2022年7月期は、2022年7月29日に借入金354百万円の期限一括弁済を行いました。これにより、当期末時点の有利子負債残高は33,091百万円、LTVは43.5%となっています。2022年7月期末時点の格付機関から得ている格付は以下の通りです。
・㈱日本格付研究所(JCR)、長期発行体格付:A-、格付の見通し:安定的

 行政処分は資産運用会社のみの問題だと思っているかもしれませんが、1番はスポンサーに有利な運用を行っていたということなののでスポンサーにも原因があります。資産運用会社が勝手に忖度することはあり得ないのでスポンサーの圧力は有ったはずです。しかし、スポンサーの㈱日本エスコンはAからA+格付けが上がっているんですよね。勿論格付けしているのは㈱日本格付研究所(JCR)です。格上げの根拠が「親会社の信用力をより強く反映させることにした」んだそう。行政処分を食らう子会社の親会社の信用力って何なんですかね?。個人的にはJCRが行政処分食らって欲しい気分です。