2022年9月14日にヘルスケア&メディカル投資法人の決算が発表されました。
分配金は当初の予想一口当たり分配金が3,244円のところ3,275円で着地しました。

平均入居率は90%代を割り込む
20220928ヘルスケア&メディカル投資法人NOI推移

 2022年7月期において、2022年2月1日に取得価格合計6,248百万円にて6物件(SOMPOケア ラヴィーレ神戸伊川谷、SOMPOケア そんぽの家 狭山、ロイヤル川口、ノアガーデン レジェンド、ノアガーデン エル・グレイス及びノアガーデン カーサ・リッツ)を取得し、2022年3月30日に取得価格合計5,194百万円にて4物件(ノアガーデン シーズンベル、ハートランド川口明生苑、グランダ南浦和及びまどか南浦和)を取得しました。運用面は、保有するヘルスケア施設のオペレーターとの間で原則として賃料固定・長期の賃貸借契約を締結しており、2022年7月期末で新型コロナウイルス感染症(COVID-19)による業績への悪影響はなく、また、テナントとの賃貸借契約の賃料減免及び支払猶予は発生していません。しかしながら、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大は予断を許さない状況であり、今後については引き続き状況を注視する必要があるとしています。その結果、2022年7月末の保有物件は47物件、総賃貸可能面積219,804.68㎡、稼働率99.9%となっています。
 資産運用会社では、2018年9月に制定した「ESGに関する基本方針」を実践するために、2021年12月に「サステナビリティ推進体制規程」を制定するとともにESG委員会を設置しました。資産運用会社は、投資法人の理念である「国民一人ひとりが安心して生き生きと生活できる社会」を実現するために、社会インフラとしてのヘルスケア施設の供給促進及びヘルスケア施設に特化したポートフォリオの構築を通じて、高齢社会への貢献と中長期的な投資主価値の最大化を目指しています。上記運用の結果、投資法人の当期の営業収益は2,371百万円、営業利益は1,265百万円、経常利益は1,101百万円、当期純利益は1,100百万円となりました。
 決算説明会資料の14ページ目に入居者の平均入居率のグラフがありますが、2022年7月期は90%台を割り込み88.9%となりました。コロナ禍において初めての状況です。シニア物件はレジデンスと違い入居シーズンが存在する訳ではないので今後回復していくのか更に入居率が下がるかは不明ですが、長生きされる方も増えているので長期的には上昇トレンドになると思います。


SMBC主力のレンダーフォーメーションを維持

 財務戦略は前期に引き継ぎ、中長期的に安定した収益の確保及び投資主価値の最大化を図るため、安定した財務基盤の構築を行うべく、金融市場の動向を踏まえつつ資金調達を行います。デット・ファイナンスについては、返済時期の分散化や、LTVの上限を65%(但し、一時的に65%を超えることがあります。)とすることで、安定的かつ柔軟なレバレッジ・コントロールを行います。また、スポンサーの1社である株式会社三井住友銀行と本資産運用会社の間で締結されたスポンサーサポート契約に基づき、同行よりファイナンスに関するアドバイスを受けながら、安定的なバンクフォーメーションを構築していくとしています。
 2022年7月期におきましては、上記10物件の取得に伴い2022年2月1日を払込期日とした公募による新投資口の発行(46,190口)を実施し、2022年3月1日には公募増資に伴う第三者割当による新投資口の発行(2,309口)を実施しました。
 また、上記10物件の取得資金及び取得に係る諸経費の一部に充当するため2022年3月30日付で5,500百万円の借入れを行いました。2022年7月期末時点での出資総額(純額)は37,711百万円、発行済投資口の総口数は359,500口、有利子負債は総額38,650百万円です。出資総額から出資総額控除額を差し引いた金額を記載しています。なお、一時差異等調整引当額に係る利益超過分配の実施に伴う出資総額の変動は考慮していません。2022年7月期末LTVは48.1%となっていま。