2022年9月14日にいちごホテルリート投資法人の決算が発表されました。
分配金は当初の予想一口当たり分配金が838円のところ1,418円で着地しました。

コロナの影響が色濃く残る
20221002いちごホテルリート投資法人賃貸事業利益推移

 いちごホテルリート投資法人が保有するホテルにおいては、コロナの影響によりホテル需要は一定の回復が見えるものの、変動賃料が設定されている物件全てにおいて変動賃料が生じる水準までの回復には至っていせん。投資法人としましては、ホテルテナントの運営状況や財務体力を見ながら、協議を行うと共に、コロナ対策を含むCAPEX投資や支出削減などの対応を実施しているとしています。
 変動賃料物件のホテルオペレーターと月次運営会議等を通して継続的な協議を行い、価値向
上CAPEXの立案、実行を行ってまいりました。また、投資法人はいちごグループがこれまで培ってきた不動産の価値向上のノウハウや強力な運用体制を活用し、心築による価値向上を図ってきております。しかし、投資法人が保有するホテルは、コロナの影響を継続して受けており、運営状況も厳しい状況であることから、ホテルテナントから運営や賃料に関する新たな相談も受ける可能性があります。投資法人としては、コロナの影響下で安心してホテルをご利用頂けるよう、また、より強い回復基調となった場合に速やかにホテル需要や収益を確保できるよう、ホテルオペレーターとの月次運営会議に加え、日々の状況変化について速やかに共有を行い、必要なCAPEX投資、支出削減策の検討及びホテルテナントの支援実施等、運営サポートや対策を講じていくとのことです。2022年7月期の実績として営業収益1,248百万円、営業利益566百万円、経常利益362百万円、当期純利益361百万円を計上しました。


自己投資口の取得は有かもしれない

 いちごホテルリート投資法人の財務戦略は、中長期に亘り安定した収益の確保と運用資産の規模の着実な成長及び運用の安定性を優先し、資金調達環境の動向を注視しつつ、借入金利の固定化並びに借入期間の長期化及び分散化を図ってきました。コロナの影響下において、既存借入金のリファイナンスについては、スポンサーサポートの活用や取引金融機関と良好な関係を維持しながら、確実な借換えの実現に取り組むと共に、借入コストの抑制に努めていくとしています。なお、資本効率の向上及び投資主還元強化の観点から、財務、資本政策の一環として自己投資口の取得及び消却を行うことも検討するとしています。自己投資口の取得及び消却の検討にあたっては、中長期的な投資主価値の向上の観点から、財務状況、金融市場の状況等を慎重に見極めた上で、可否を判断するとています。
 2022年7月期においては、2022年2月に返済期限の到来した借入金(合計450百万円)の返済資金として、同月に既存取引銀行からの借入れ(合計450百万円)を行いました。この結果、2022年7月末の借入金残高は25,470百万円となり、LTVは42.9%となりました。