2022年10月4日にしんきんアセットマネジメントよりJ-REITマーケットレポートが開示されましたのでご紹介致します。


 2021年9月は売りに押される動きになりました。月初は、米金融引締め長期化への警戒が強まり、一旦売りに押されましたが、値ごろ感からの買いも入り、底堅く推移しました。その後は、値動きの安定感や利回り面での妙味などから、総じて堅調な地合いが続きました。8月の米消費者物価指数の伸びが市場予想を上回ったことを受け、米連邦準備理事会(FRB)が利上げを加速するとの警戒が強まりましたが、底堅い動きが続きました。ただ、FRBが0.75%の大幅利上げ継続を決めたことや政策金利見通しを想定以上に引き上げたことを受け、米金融引締めによる景気悪化への警戒から、東証REIT指数は26日には2,000ポイントを下回りました。月末にかけては一進一退の動きが続きました。
 今後は戻りを探る動きを予想します。新型コロナの感染拡大が鈍化する中、政府が新型コロナの水際対策を緩和し、観光支援策である「全国旅行支援」も開始する方針であること、また日銀が強力な金融緩和を続けていることは安心材料です。8月の東京都心のオフィス空室率は2か月ぶりに上昇しましたが、来年3月まで大型ビルの完成がないと見込まれる中、8月は既存ビルの空室率が低下していることから、当面のオフィス市況は緩やかな改善が見込まれます。東証REIT指数が1,900ポイント台半ばまで下落しており、値ごろ感からの買いも期待できます。とはいえ、米金融政策をめぐり内外の金融市場が不安定な動きになることや新型コロナの感染動向には引き続き注意が必要です。

9月の主要指標
20221009しんきんアセットJ-REITレポート2022年9月

 東証REIT指数
  1,945.25円前月比(▲4.3%)

 東証REIT指数(用途別)  
  オフィス   1,818.67(前月比▲4.7%)
  住宅     3,231.53(前月比▲4.4%)
  商業・物流等 2,443.62(前月比▲4.0%)