2022年10月12日にGLP投資法人の決算が発表されました。
分配金は当初の予想一口当たり分配金が3,021円のところ3,051円で着地しました。

物流施設の建設材料の価格高騰による影響を受ける可能性も


 2022年8月期の外部成長は、物流不動産への強い需要を踏まえ、資産の売却益を分配金として投資主に還元することを目的として、既存物件である GLP福崎にかかる信託受益権のうち準共有持分 50%を 2022年3月1日付にて譲渡しました(譲渡価格:3,225百万円、売却益:1,516百万円。内部成長の観点では、スポンサーである GLPグループのリーシングチームと協働し、テナントの需要をきめ細かく捉えることで、上場来20期連続での賃料増額を達成しております。
上記の取り組み及びグローバルに先進的物流施設を提供する GLP グループの強力なサポートの下でのポートフォリオの適切な管理・運営の結果、2022年8月期末の保有物件は85物件(取得価格合計 778,098 百万円)、2022年8月期末時点のポートフォリオ稼働率は99.2%と高い水準を維持しております。なお、2022年8月末の鑑定評価額合計は 1,014,247百万円となっており、含み益は 273,519百万円、含み益率は36.9%に達しました。上記運用の結果、当期の業績は営業収益 24,875百万円、営業利益13,090百万円、経常利益11,760百万円、当期純利益16,456百万円となりました。

 2022年8月期の物流不動産取引市場では、日本における金融緩和の継続、底堅い需要、安定した賃料収入の見通し等を背景に国内及び海外の機関投資家の投資意欲は依然として旺盛であり、資金流入が継続しております。その結果、取引利回りは引き続き低下基調にあるため、物流不動産の価格は高水準となっていると分析しています。竣工時期が遅れ取得日が遅れている投資法人を出てきていいます。スポンサーやスポンサー関連企業が開発した築年数の浅い物件を取得する機会が多い物流施設は影響が大きいのだと思います。そういった時こそ、第三者からの取得にも目を目を向けて欲しいところですね。


CASBEE不動産評価認証を進める

 GLP投資法人の財務戦略については、資金調達環境の動向を注視しつつ、借換えによる返済期限の長期化や投資法人債の発行、公募増資等の財務活動を検討し、資金調達手段と資金調達コストの最適なバランスを図ってまいます。2022年8月期は、財務の安定性と投資主価値向上の最適なバランスを追求した運用を行っており、強固なバンクリレーションシップのもと、借入期間の長期化・金利の固定化の推進及び返済期限の分散化を図りつつ、コスト低減を実現するとともに適切なLTV水準を維持しています。2022年8月期におきましては、満期日を迎える銀行借入又は投資法人債はありませんでした。上記の結果、2022年8月期末時点の有利子負債残高は346,520百万円(借入金残高292,520百万円、投資法人債残高 54,000百万円)、LTVは44.2%となっております。

 サスティナビリティに対する取り組みとしては、2022年8月1付で運用物件7棟についてCASBEE 不動産評価認証の取得を行いました。
 GLP東扇島III:所在地(神奈川県川崎市、評価★★★★★)
 GLP枚方II:所在地(大阪府枚方市、評価★★★★★)
 GLP富里:所在地(千葉県富里市、評価★★★★)
 GLP東扇島II:所在地(神奈川県川崎市、評価★★★★)
 GLP堺:所在地(大阪府堺市、評価★★★★)
 GLP六甲IV:所在地(兵庫県神戸市、評価★★★★)
 GLP船橋:所在地(千葉県船橋市、評価★★★)