一般社団法人日本ショッピングセンター協会から2022年9月時点のそ売統計調査報告が公開されておりますのでご紹介致します。

 

20221105SC販売統計調査報告2022年9月
 2022年9月度の既存SC売上の前年同月比伸長率は、総合で+12.7%となりました。前年同月は全国的に緊急事態宣言やまん延防止等重点措置(以下、宣言等)が発出され休業や時短営業の影響を受けましたが、当年は行政による行動制限がなかったことや、新型コロナウイルスの感染状況が徐々に落ち着いてきたことで外出需要が高まり、反動増となった。ただし、台風により臨時休館や営業時間短縮などを行い、売上に影響したSCがありました。2019年と比較すると▲18.6%となり、8月の▲16.1%からさらに▲2.5ポイント、マイナス幅が大きくなりました。2019年9月は、10月からの消費税増税前の駆け込み需要があり、その反動減によるものだとしています。

 北海道は、総合で前年同月比伸長率+21.8%となりました。前年は時短営業などの自粛が影響して売上が落ち込みましたが、当年は制限緩和により旅行客の来館が増えたことで、他地域と比較して伸長率が最も高くなっています。関東は、総合で前年同月比伸長率+12.3%となりました。前年に比べて通勤客が増えたため、周辺地域よりも中心地域の方が伸長率が高くなりました。近畿は、総合で前年同月比伸長率+11.9%となりました。中心地域は前年の宣言等の反動で駅周辺のSCが好調だったが、周辺地域は前年の巣ごもり需要がなくなったため、GMSを中心としたキーテナントの売上が伸び悩みました。

20221105既存SC売上高伸長率2022年9月
 テナントは、前年同月比伸長率+15.3%となりました。業種別に見ると、前年に宣言等で影響を受けた飲食がSC周辺でのイベント開催や館内の販促イベント実施による来館者増で好調となりました。ファッションは下旬からの気温低下により、アウターなどの秋物衣料が高稼働となっています。キーテナントは、前年同月比伸長率+3.1%となりました。中心地域・大都市は引き続き百貨店の売上が牽引した一方、周辺地域では前年に宣言等の影響で内食需要の高かったスーパーなどがその反動減と商品値上げの影響で伸び悩みました。
 業種としてファッションは、中旬まで気温が高く推移したことから秋物衣料の稼働が鈍かったものの、下旬からの気温低下により後半は好調に推移した。ポイントキャンペーンなどの販促施策も好調を後押しした形となりました。2回の連休で遠方からの観光客などが増えたことにより、飲食や土産品が好調でした。飲食は前年の酒類提供制限の反動もあり伸長しているが、依然として夜間の引きが早く、ディナー営業が苦戦しているという声が聞かれているようです。

【出典:一般社団法人日本ショッピングセンター協会】