2022年11月16日にケネディクス商業リート投資法人の決算が発表されました。
分配金は当初の予想一口当たり分配金が6,595円のところ6,484円で着地しました。
オフィスやレジデンスと違い運用の積極性が低い

2022年9月期は外部成長の取り組みとしてにおいて3物件(サンストリート浜北(準共有持分10%):取得価格1,200百万円、東松山ショッピングセンター:取得価格4,080百万円、プリマハム近畿センター:取得価格1,047百万円)を取得しました。また、2022年4月4日にはウニクス伊奈の増築及びその追加取得を発表しました。増築した建物には、コロナ下でも業績が好調なマクドナルドが入居予定であり、当該店舗では、テーブルデリバリーやモバイルオーダーに加え、モバイルオーダーで注文した商品を乗車したまま店舗の駐車場で受け取れるサービスも導入予定です。これらのサービスによりコロナ下でも安心して利用でき、かつオンラインでの需要獲得が見込めるため、既存の若いファミリー層を更に呼び込むことにより、入居する他のテナントとの相乗効果も期待されています。既に大方が完成しており、2022年11月下旬の取得が予定されています。
内部成長の取り組みとしては、長引く新型コロナ感染拡大の環境下でも、投資法人の核テナントである食品スーパーやホームセンター等、生活必需品を扱う業種は好調を維持しており、低稼働時点で取得した物件は、リーシングが順調に進捗し、稼働率または契約率が上昇しています。その結果、2022年9月期におけるポートフォリオは、合計68物件(取得価格の総額253,619百万円)となりました。ポートフォリオ全体で99.3%の稼働率となる等、良好な稼働状況で運営されており、また、保有している商業施設及び物流施設のエンドテナント数は524件とテナント分散が図られたポートフォリオとなっています。上記運用の結果、2022年9月期の業績は、営業収益9,357百万円、営業利益4,406百万円、経常利益3,778百万円、当期純利益3,774百万円となりました。
財務戦略は一巡に安定飛行へ
ケネディクス商業リート投資法人では前期に続き、資産取得のための資金調達に際しては、中長期にわたる安定的な収益の確保及び運用資産の持続的な成長を目的として、財務の安定性と資金調達コストのバランスを考慮した上で実行しています。2022年9月期においては、資産の取得にあわせた資金の借入れ(1,000百万円)を実施する一方、既存借入れの借換えを目的とした借入れ(2,050百万円)を行い、当期末(2022年9月30日)現在の借入金残高は114,300百万円、投資法人債を含めた有利子負債(有利子の敷金・保証金を除く。)は124,300百万円となりました。資産の取得にあわせた資金の借入れ(1,000百万円)につきましては、新規の投資法人債発行代金を返済原資として、2022年6月30日に全額期限前弁済を実施しています。また、既存借入れの借換えを目的とした借入れ(2,050百万円)につきましては、グリーンローンとして調達しています。グリーンローンの残高は、9,050百万円となりました。資金の借入れに際しては、返済期限の分散化と長期化を図る一方で、財務戦略上の機動性や柔軟性の観点から、借入れを行いました。また、一部の長期借入金については金利上昇リスクをヘッジするため、金利スワップの活用等により、金利を固定化しています。また、投資法人債は2022年6月22日に2,000百万円の第8回無担保投資法人債(グリーンボンド)を発行し2022年9月期の残高は10,000百万円となりました。調達した資金は、投資法人債の償還資金及び2022年4月15日に借入れを行った借入金の全額期限前弁済資金に充当しました。2022年9月期末時点の格付機関から得ている格付は以下の通りです。
・㈱日本格付研究所(JCR)、長期発行体格付:AA-、格付けの見通し:安定的
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