2022年11月21日に大和証券リビング投資法人の決算が発表されました。
分配金は当初の予想一口当たり分配金が2,180円のところ2,180円で着地しました。

レジデンス6棟とヘルスケア施設1棟を取得

 2022年9月期は物件の取得環境が一層厳しくなる中、グランカーサ清澄白河を1,775百万円(鑑定評価額1,830百万円)で取得しました。グランカーサ清澄白河は、投資法人の2022年9月期の収益に寄与するとともに、2023年3月期以降の収益拡大に寄与する予定です。
 内部成長は前期に続き、資産運用会社の『日次稼働率予測システム』の活用や既存諸施策等に引き続き注力した結果、期中平均稼働率は97.9%(前期は97.7%)となりました。また、入替え時賃料(注)の増額にも引き続き注力した結果、2022年9月期は、総件数1,308件のうち797件で前賃料比の増額を実現し、件数ベースの上昇比率が60.9%、賃料ベースの上昇が+1.5%(前期は+0.6%)と前期に続いて上昇傾向を維持し、増収に寄与しました。賃貸事業費用については、高額工事承認委員会を通した修繕費及び再商品化工事費用の抑制等の既存諸
施策に注力しました。2022年9月期は、アフターコロナや経済情勢の変化による生活様式に変わりつつある賃貸市場の動向を勘案し、成約キャンペーンや条件改定等を行い、稼働率は前期より向上しています。
 一方、ヘルスケア施設は、安定的な収益を獲得し、投資主価値の維持・向上に資するために、運営主体であるオペレーターの信用力、運営力等が安定稼働を実現する上で重要な要素であると考えており、オペレーターへのモニタリングを実施しています。2022年9月期は新型コロナウイルス感染症の影響を注視しつつ、 施設への訪問やWeb会議システムを利用した面談を施設管理者や本社担当者と実施し、ヒアリング等を行っています。2022年9月期末時点で新型コロナウイルス感染症による業績への影響はありません。またオペレーターと の賃貸借契約の中途解約、賃料の減免や支払猶予等、契約条件の変更事案はありません。2022年9月期のヘルスケア施設の期中平均稼働率は100.0%となっています。上記の運用の結果、2022年9月期の実績は、営業収益11,436百万円、営業利益5,341百万円、経常利益4,653百万円、当期純利益は、4,652百万円となりました。


LTVは微増の51.4%
20221124大和証券リビング投資法人NAV倍率推移

 資金調達については、デット・ファイナンスは、借入期間の一層の長期化、返済期日の分散化、変動金利の固定化を図り、今後とも強固なバンクフォーメーションの維持に努めていくことで安定した資金調達を図っています。
 2022年9月期の動き新規物件の取得資金及び借入金の返済資金に充当するため、2022年2月1日付取得物件及び2022年4月1日付取得物件の取得資金等の一部として、2022年4月28日に総額2,800百万円の借入れを行いました。2022年4月28日に返済期日を迎えた長期借入金総額500百万円の返済資金として、同日に既存取引行と同額の借換えを行いました。2022年6月30日に返済期日を迎えた長期借入金総額1,500百万円の返済資金として、同日に既存取引行と同額の借換えを行いました。2022年9月22日に返済期日を迎えた長期借入金総額8,000百万円の返済資金として、同日に既存取引行と同額の借換えを行いました。上記の結果、借入期間の長期化を実現するとともに、返済期日の分散化を図ることができました。また、投資法人の2022年9月期末時点のLTVは51.4%、長期有利子負債比率(1年内返済予定有利子負債を除く)は90.0%、金利固定化比率は76.5%となりました。2022年9月期末時点の格付機関から得ている格付は以下の通りです。
・㈱格付投資情報センター(R&I)、発行体格付:A+、格付けの見通し:安定的
・㈱日本格付研究所(JCR)、長期発行体格付:AA-、格付けの見通し:安定的