2022年11月24日に阪急阪神リート投資法人が東京都港区青山の商業施設を取得すると発表しました。

取得物件の概要
20221201H-CUBE KITAAOYAMA
 ①物件名称:H-CUBE KITAAOYAMA
 ②取得予定価格:1,410百万円
 ③鑑定評価額:1,490百万円(2022年10月時点)
 ④売買契約締結日:2022年11月24日
 ⑤取得日:2022年12月1日
 ⑥取得先:阪急阪神㈱
 ⑦取得資金:借入金及び自己資金
 ⑧決済方法:引渡時一括 
 ⑨立地:H-CUBE KITAAOYAMAは、東京メトロ(銀座線・千代田線・半蔵門線)が接続する「表参道」駅から徒歩 3 分の距離に立地している複合施設(商業及び事務所用途)です。H-CUBE KITAAOYAMAは、青山通りよりやや西側に入った青参道・青神道(北青山エリアの青山通り~神宮前に抜ける小路とその周辺を指す)エリアに位置し、個性を求める顧客や、メインストリート沿いの喧騒から離れて街歩きを楽しみたい顧客の回遊が見られる、飲食店、ファッション系物販店、アパレル店舗兼ショールーム、ヘアサロンなどが集積するエリアです。その中でも、H-CUBE KITAAOYAMAは、青神道沿いの角地に立地し、建物は、地下1階・地上2階建て、ファサードは全面ガラス張りとなっており、視認性は良好です。路面店としてのポテンシャルは高く、感度の高い来街層とマッチする施設特性となっており、賃貸需要が見込めると判断。

20221201H-CUBE MINAMIAOYAMA Ⅱ
 ①物件名称:H-CUBE MINAMIAOYAMA Ⅱ
 ②取得予定価格:3,468百万円
 ③鑑定評価額:3,540百万円(2022年10月時点)
 ④売買契約締結日:2022年11月24日
 ⑤取得日:2022年12月1日
 ⑥取得先:阪急阪神㈱
 ⑦取得資金:借入金及び自己資金
 ⑧決済方法:引渡時一括 
 ⑨立地:H-CUBE MINAMIAOYAMA Ⅱは、東京メトロ(銀座線・千代田線・半蔵門線)が接続する「表参道」駅から徒歩2分の距離に立地している都市型商業施設です。H-CUBE MINAMIAOYAMA Ⅱが立地する南青山エリアは、ファッション感度・ライフスタイル感度の最も高いエリアであり、デザイナーズブランドや高感度ファッション路面店の出店ニーズも高い日本を代表するエリアです。その中でも、H-CUBE MINAMIAOYAMA Ⅱは、みゆき通りと骨董通りを結ぶ回遊性の高い通りに面し、表参道交差点につながるみゆき通りから入って至近の角地に立地しています。建物は、地下1階・地上2階建て、全面ガラス張り、南・北で2分割された構成となっており、両区画とも通りからの視認性は良好です。また南側区画には屋上テラスが付帯しており、定期的にイベント等を開催することにより情報発信や体験の場として利用することが可能です。南青山エリアの路面店集積エリア、みゆき通りと骨董通りを結ぶ主力線上に立地するため路面店としてのポテンシャルは高く、加えて、当該エリアで出店を希望するブランド規模とマッチする施設特性となっており、賃貸需要が見込めると判断。

【出典:阪急阪神リート投資法人プレスリリースより】

取得の理由

 規約に定める資産運用の対象及び方針に基づき、スポンサーグループである阪急阪神不動産㈱が開発した東京都心部の複合施設「H-CUBE KITAAOYAMA」と都市型商業施設「H-CUBEMINAMIAOYAMA Ⅱ」の 2物件を取得することにより、バランスの取れたポートフォリオの構築とポストコロナ期に向けた着実な成長を図るものです。同時に、安定的な財務運営により維
持している借入余力を活用し、物件取得をすることで、より一層の分配金水準の向上を図る。
 なお、取得予定資産2物件の取得は、首都圏での事業展開を重要な戦略の一つとして掲げるスポンサーグループの短期回収型事業との連携を図ったもの。取得予定資産2物件は、2021年12月に取得した「H-CUBE MINAMIAOYAMA」に続く、スポンサーグループの首都圏における開発案件「H-CUBE」シリーズです。両物件ともに、国内外のファッションブランドの路面店が集積する表参道・青山エリアに位置する物件で回遊性の高い通りに面する角地に立地し、エリア内での優位性の高いロケーションにより中長期的に継続した店舗出店ニーズが期待できると判断しました。一方で、いずれの物件についても運用ガイドラインに定める投資基準の一部において、数値基準を下回る点があるが、投資法人が近隣エリアに保有する「北青山3丁目ビル」及び「H-CUBE MINAMIAOYAMA」が安定した収益性を堅持していることから、取得予定資産2物件の収益力も安定性を有すると考えられ、一定の利回りが確保できる適正価格での取得が可能であることから、本取得予定資産2物件の取得がポートフォリオの質の向上に寄与し、投資主利益に資すると判断。取得実施後のポートフォリオ全体の平均償却後利回りは、第34期末(2022年5月期末)時点の 3.5%と同水準を維持する予定。


なぜスポンサーの事業展開を支援する?

 取得理由の中に挙げられている「首都圏での事業展開を重要な戦略の一つとして掲げるスポンサーグループの短期回収型事業との連携を図ったもの」というのが引っ掛かりますね。別にアドバンス・レジデンス投資法人のようにガンガン物件取得していくタイプの投資法人であれば、スポンサーとの関係強化の理由付けにはなると思います。また、森トラスト総合リート投資法人と森トラスト㈱のように困った時に助けてくれるスポンサーであればこれもまた関係強化の理由付けにはなると思います。で問題は阪急阪神リート投資法人と阪急阪神㈱との関係はどれに該当するのかという話。阪急阪神リート投資法人は阪急阪神㈱からの物件取得もありますが、数は多くないですよね?。むしろ第三者からの取得も積極的です。街づくりに噛んでいる阪急電鉄㈱との連携強化なら分かりますが・・・。そして困った時に助けてくれますか?稼働率の悪い物件を引き取ったり、空室が長引きそうなら重点的にリーシング支援を行ってくれますか?くれないですよね。阪急阪神㈱は頼りにならないスポンサーじゃないですか。連携強化して投資家さんに特があるのかわかりませんね。阪急阪神リート投資法人の投資家はあくまでも「阪急阪神リート投資法人」の投資家です。阪急阪神㈱の投資家でもましてや応援している訳でもありません。くれぐれも投資法人の金でスポンサーを支援しようという邪な考えは辞めてもらいたい。