2022年12月2日にしんきんアセットマネジメントよりJ-REITマーケットレポートが開示されましたのでご紹介致します。


 2022年11月は売りに押される場面があったものの、底堅く推移しました。投資家心理が改善する中、東証REIT指数は2,000ポイントを回復して始まりました。ただ、利益確定売りが広がったことや、パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長が金融引締めに積極的なタカ派的な姿勢を示したことが重しになり、軟調な動きになりました。その後は10月の米消費者物価指数(CPI)や米生産者物価指数(PPI)の伸びが市場予想を下回ったことを受け、米長期金利が大きく低下したことを好感し、買いが優勢になりました。一旦利益確定売りに押されましたが、下旬は値ごろ感や米長期金利の低下を受けた利回り面からの投資妙味から買いがやや優勢になりました。
 今後は、上値を探る動きを予想します。10月の訪日外国人旅行者数が新型コロナ水際対策の大幅緩和を受けて急増したことや、日銀の強力な金融緩和の下、国内の長期金利の上昇が抑えられていることは安心材料です。10月の東京都心のオフィス空室率が9月から低下したことも下支え材料です。米長期金利の上昇が一服しており、利回り面での妙味も高くなっています。他方、12月の米連邦公開市場委員会(FOMC)では0.5%と、前回までの0.75%から利上げ幅が縮小する可能性が高いとみられます。ただ、最終的な政策金利の到達地点の見通しが引き上げられると、投資家心理が悪化する可能性があります。米金融政策に加え、新型コロナの感染拡大にも注意が必要です。

11月の主要指標
20221206しんきんアセットJ-REITレポート2022年11月
 東証REIT指数
  1,970.04円前月比(▲0.2%)

 東証REIT指数(用途別)  
  オフィス   1,857.24(前月比▲1.4%)
  住宅     3,170.47(前月比▲0.2%)
  商業・物流等 2,473.95(前月比+0.9%)