2022年10月16日にスターツプロシード投資法人の決算が発表されました。
分配金は当初の予想一口当たり分配金が4,550円のところ5,971円で着地しました。

建物維持管理コストの削減への取り組みは〇

 2022年10月期は、2022年5月10日にプロシード石川台(取得価格810百万円)を取得するとともに、10月31日にアルファグランデ千桜タワー(取得価格2,800百万円)を取得し、同日にプロシード蓮根、プロシード新丸子、プロシード西川口及びプロシード篠崎2(譲渡価格合計2,864百万円)を譲渡して資産の入替えを行いました。その結果、2022年10月期末における投資法人
の保有資産は104物件、取得価格の合計は89,256百万円、総賃貸可能面積は192,437.53㎡となりました。資産運用会社は、プロパティマネジメント会社であるスターツアメニティー㈱と緊密な連携を取ることにより、賃料や礼金収受等収入の増加を図りつつ、建物維持管理コストの削減にも取組みました。また、地域の特性や個別物件の優位性の把握、近隣競合物件との比較分析を徹底し、きめ細かく募集条件を設定し、募集店との協調による入居促進活動を行いました。さらに、ネットインフラ無料化によるテレワーク支援、競争力の強化も継続してきました。これらの施策によって、ポートフォリオ全体の稼働率は、平均96.1%で安定的に推移し、期末稼働率は96.1%となりました。上記のような運用の結果、2022年10月期の業績として、営業収益3,349百万円、営業利益1,519百万円、経常利益1,303百万円、当期純利益1,301百万円を計上しました。


レジデンスの安定性により資金調達環境に変化無し
20221223スターツプロシード投資法人NAV倍率推移
 2022年10月期は、2022年5月24日に返済期限の到来した長期借入金5,773.5百万円の返済に充当するために、長期借入金2,873.5百万円(借入期間6年)及び長期借入金2,900百万円(借入期間5.5年)の借入を行いました。この結果、2022年10月期末における1年内返済予定の長期借入金は9,222百万円、長期借入金は32,923百万円、投資法人債は3,500百万円、期末有利子負債残高は45,646百万円、期末総資産有利子負債比率は50.4%となりました。2022年10月期末時点の格付機関から得ている格付は以下の通りです。
・㈱日本格付研究所(JCR)、長期発行体格付:A、格付けの見通し:安定的

 ESGに関する取組みとしては、ESG方針に基づき、グローバル不動産サステナビリティ・ベンチマーク(Global Real Estate Sustainability Benchmark: GRESB)リアルエステイト評価に初めて参加しました。GRESBリアルエステイト評価は、不動産セクターのESGへの配慮を測る年次のベンチマーク評価であり、責任投資原則(PRI)を主導した欧州の主要年金基金のグループを中心に2009年に創設されたものです。また、2022年10月にプロシード西新井のアルティア棟においてCASBEE不動産評価認証の最上位評価ランクであるSランクを取得しました。その結果、当期末現在において、CASBEE不動産評価認証について1物件、建築物省エネルギー性能表示制度(BELS)について3物件の認証を取得しています。