2023年1月17日にアクティビア・プロパティーズ投資法人の決算が発表されました。
分配金は当初の予想一口当たり分配金が9,300円のところ9,300円で着地しました。

水道光熱費の値上がりは馬鹿にできない
20230123アクティビアP投資法人NOI・NCF・ROA利回り推移
 2022年6月30日にA-FLAG北心斎橋の売却、2022年11月30日にルオーゴ汐留の持分20%の売却を行いました。ルオーゴ汐留は3期に渡り売却する予定となっており、内部留保を確保する狙いがあるようですね。既存物件の運用管理面については、オフィスは新橋~品川エリアの軟調が続いています。商業施設の方は回復傾向にあるものの収益寄与には時間を要するとしています。リーシングがフリーレントを設けていることや固定賃料で入居させないと稼働率が回復しないということも背景にあるようです。立地と本来のビルのスペックを重視するテナントの意向に沿って稼働率は安定してきているようでホテルは回復傾向が継続していると述べています。コスト面については、水道光熱費の上昇の影響を受けて水道光熱費収入は悪化するとしています。水道光熱費はかかった費用そのものをテナントに請求する投資法人もあるのですがアクティビア・プロパティーズ投資法人は水道光熱費に投資法人の利益を付加してテナントに請求しているようですね。(水道光熱費収入)まあ投資法人の利益になるので特に文句はないですけどね。2022年11月期も規約に定める資産運用の基本方針等に基づき、ポートフォリオの維持・向上を継続し、2022年11月期末時点の投資法人の保有資産合計は46物件(取得価格合計542,402百万円)、総賃貸可能面積は425,476.30㎡(128,704坪)となりました。サスティナビリティ対策とも絡め環境負荷軽減工事としては、「A-PLACE青山」や「A-PLACE五反田」の専有部で、照明のLED化工事を実施しております。また、「大阪中之島ビル」では非常用エレベーターの更新工事を実施しており、設備の省エネルギー性能が向上したことで、消費電力及びCO2排出量の削減に寄与しています。上記運用の結果、2022年11月は営業収益16,178百万円、営業利益8,920百万円、経常利益7,997百万円、当期純利益7,844百万円となりました。

リファイナンス時も条件はほぼ変わらず安定性は高い

 財務戦略は従来通り、保守的なLTVコントロール及び借入金の長期固定化とマチュリティ分散(返済期限の分散化)を目指す健全な財務方針を有し、主要金融機関との良好なリレーションに基づく磐石なバンクフォーメーションにより、安定的な財務基盤の構築を図ります。また、資金調達手段多様化の観点から、金融マーケット動向を注視しつつ、投資法人債の発行にも取り組んでいます。2022年11月期においては、返済期日が到来した借入金の返済等のため、12,999百万円の借入を行い、引き続き返済期限の分散等による財務基盤の安定性維持に努めました。この結果、当期末時点における有利子負債残高は260,349百万円(借入金234,649百万円、投資法人債25,700百万円)となりました。また、LTVについては、当期末時点で46.4%、長期比率99.6%、固定金利比率97.9%となりました。2022年11月期に格付機関から得ている格付は以下の通りです。
・㈱日本格付研究所(JCR)、長期発行体格付:AA、格付の見通し:安定的