2023年3月14日に日本ロジスティクスファンド投資法人の決算が発表されました。
分配金は当初の予想一口当たり分配金が4,920円のところ4,955円で着地しました。

電気料金の増加は限定的

 2023年1月期も1口当たり分配金と1口当たりNAVの安定と持続的な成長を引続き追求しています。外部成長としては、2020年9月より「OBR(Own Book Redevelopment)」を進めていた浦安物流センター(取得価格:8,745百万円、鑑定NOI利回り:6.9%)が2022年7月に竣工し、2022年8月に建物の引渡しを受けました。内部成長の取り組みですが、ポートフォリオ運用についても2023年1月期末時点での稼働率は100.0%と良好な稼働状況を維持しているほか、契約満期の分散化を推進し、退去リスクの低減を図りました。入居テナントの意向確認を使用状況、拠点戦略等を把握し、退去可能性を早期に予測し効果的なリーシングに結びつけています。地帯事業費用の一部である電気料金上昇による影響を受ける割合は限定的であるものの、テナントとの契約を切り替え、更なる影響度の低減に取り組んでいます。また、複数の既存物件において賃料増額での再契約を締結しており、力強い内部成長を実現しています。2023年1月期末保有する物流施設の残存賃貸借契約年数は、年間契約賃料で加重平均して算出すると4.6年となっています。合計物件数は52物件・取得価格の総額290,590百万円の不動産等を運用しており、総資産額は274,670百万円となっています。
 さらにESGに関しては、2022年GRESBリアルエステイト評価において最高評価であるGRESBレーティング「5スター」を獲得したことに続き、MSCI ESG格付け評価においてJ-REIT最高位の「AA」評価を獲得し、MSCIジャパンESGセレクト・リーダーズ指数へ組み入れられる等、取り組みが進捗しています。外部成長の推進と力強い内部成長等により、本投資法人が掲げていた「ACTIVE Asset Management」戦略における1口当たり分配金目標である5,000円を巡航分配金として達成できる見込みです。上記のとおり運用を行った結果、2023年1月期の実績は営業収益10,156百万円、営業利益5,324百万円、経常利益4,890百万円、当期純利益4,889百万円となりました。


コミットメントライン31,900百万円もあり財務面の安全性は高い
20230321日本ロジスティクスファンド投資法人NAV倍率

 財務戦略では、1口当たり分配金の安定と成長を最優先に、保守的な有利子負債比率の維持に留意しつつ、金融機関からの借入れ・公募増資等の財務活動を行っていきます。有利子負債による調達にあたっては資金調達先や返済期限の分散に配慮した対応を行う方針です。また、敷金及び保証金についても、物件の取得資金の一部として活用する等、効率的なキャッシュ・マネジメントを行う方針です。更に、投資法人は、資本効率の向上及び投資主還元のため、資本政策の一環として自己の投資口の取得及び消却を行うことを必要に応じて検討していきます。2023年1月期は、2022年8月に返済期限を迎えた長期借入金4,000百万円、2022年9月に返済期限を迎えた長期借入金4,000百万円及び2022年11月に返済期限を迎えた長期借入金1,500百万円のリファイナンスを行いました。これらを通じて、金利固定化及び返済期限の分散を推進し、金利上昇への耐性を高めるとともに、調達先の分散も実現しています。2023年1月期末時点での有利子負債総額は119,700百万円、LTVは総資産ベースで43.6%、鑑定評価額ベース)で29.3%となっており、引き続き安定的な財務運営を行っています。