2023年3月16日にスターアジア不動産投資法人の決算が発表されました。
分配金は当初の予想一口当たり分配金が1,476円のところ1,491円で着地しました。

メザニン投資へ積極的に参加
20230328スターアジア不動産投資法人NOI・NCF・ROA利回り推移

 2023年1月期の外部成長の取り組みとしては、2022年8月18日にアーバンセンター藤沢(取得価額2,054百万円)、あべのnini(商業施設、取得価格9,500百万円)、あべの nini(ホテル、取得価格3,600百万円)の取得を行いました。また、2023年1月11日に貸し付けていたスターアジア・メザニンローン債権投資シリーズ6への投資として引き受けていた特定社債の償還が行われました。この特定社債は7本あり、うち6本の償還であったことから1本はまだ保有していることになります。これは特定目的会社(TMK)スキームであり、特定社債の引受けという形で多治見物流センターへの間接投資を行っていたことになります。
 内部成長においても運用資産における稼働率の維持向上、収益力の向上、管理運営コストの削減に継続的に注力しました。2023年1月期末における運用資産(取得価格の合計194,829百万円)の稼働率は97.6%となっています。 上記の運用の結果、投資法人は2023年1月の実績として営業収益6,486百万円、営業利益3,349百万円、経常利益2,782百万円、当期純利益2,781百万円を計上しました。
 
J-REITにしては派手な動きで格付評価は慎重

 資金調達面の動きとしては、新投資口の発行は、運用資産の規模と価値の成長を目的として、既存投資主の権利の希薄化及びこれに伴う投資口の取引価格の状況等に配慮し、新投資口発効後の1口当たり分配金の想定、LTVの想定水準、J-REITマーケットの状況等を総合的に勘案して決定します。2023年1月期においては、2022年8月に実施した公募増資により7,007百万円を資本市場から調達しました。
 デッドの動きについては財務基盤の安定性向上を図るべく、リファイナンスリスク及び金利変動リスクを低減するために、返済期限の分散及び金利の固定化を意識した財務運営を行っています。2022年8月18日に1物件に係る不動産信託受益権(取得価格9,500百万円)の取得資金及び関連する諸費用の支払いの一部に充当するため、7,200百万円の借入れをグリーンローンで行いました。 2022年8月31日に返済期限の到来した借入金5,600百万円のリファイナンスにあたり、同日付で5,600百万円の借入れを行いました。
 この結果、2023年1月期の有利子負債残高は、96,840百万円(借入金残高95,840百万円、投資法人債残高1,000百万円)となり、LTVは46.4%となりました。2023年1月期末時点の格付機関から得ている格付は以下の通りです。
・㈱格付投資情報センター(R&I)、発行体格付:A、格付の見通し:安定的
・㈱日本格付研究所(JCR)、長期発行体格付:A-、格付の見通し:安定的