2023年4月17日に三菱地所物流リート投資法人の決算が発表されました。
分配金は当初の予想一口当たり分配金が7,307円のところ7,353円で着地しました。

積極的な物件取得と賃料増額により収益は右肩上がり

 2023年2月期においては、2022年10月25日付でロジクロス横浜港北、ロジスタ・ロジクロス茨木彩都A棟(共有持分45%)、ロジスタ・ロジクロス茨木彩都B棟(共有持分45%)、MJロジパーク印西1、MJロジパーク高槻1、MJロジパーク東大阪1及びMJインダストリアルパーク川西(底地)の7物件を、2022年12月1日付でMJロジパーク船橋2(計8物件、取得価格合計45,417百万円を取得した結果、2023年2月期末、投資法人の保有資産は32物件(取得価格合計261,659百万円)となっています。
 既存物件の運用については、で11期連続での賃料増額改定を実現見込んでおり、2023年8月期も増額トレンドが継続する見通しで進んでいます。ロジポート川崎ベイでは自家消費型太陽光発電の導入による水道光熱損益の改善に取り組みました。コロナ禍の外出自粛要請を契機にECの利用拡大が加速し、今後もオンライン消費の拡大や在庫拡大による物流施設需要の増加が期待されると分析しています。2023年2月期末の投資法人のポートフォリオ全体の稼働率は100.0%となっています。業績は営業収益7,149百万円、営業利益3,833百万円、経常利益3,433百万円、当期純利益3,432百万円及び投資口1口当たり分配金7,628円となりました。


LTVは上昇中だが未だに40%以下
20230423三菱地所物流リート投資法人・LTV・DSCR推移

 財務面の動きについて、エクイティでは取得資産の取得資金の一部に充当することを目的として、公募増資により51,000口の新投資口の発行を行い、2022年10月25日に19,481百万円を、またオーバーアロットメントによる売出しに係る第三者割当により2,550口の新投資口の発行を行い、2022年11月22日に974百万円の資金を調達しました。これにより、2023年2月期末現在の出資総額(純額)は156,770百万円、発行済投資口の総口数は503,485口となりました。
 デッドにおいては、2022年9月14日に期限が到来した長期借入金合計3,310百万円について、同額でのリファイナンスを実施しました。なお、リファイナンスした借入金のうち、2,880百万円については2022年12月14日付で期限前弁済し、同額のリファイナンス(グリーンローンによる長期借入れ)を実施しました。また、2023年2月期取得資産の取得資金の一部に充当することを目的として2022年10月25日付で短期借入金2,900百万円、長期借入金17,000百万円の借入れ(グリーンローン及びサステナビリティ・リンク・ローンを含みます。)を、2022年11月15日付で短期借入金2,500百万円の借入れを、2022年12月1日付で長期借入金5,000百万円の借入れ(サステナビリティ・リンク・ローン及び㈱三菱UFJ銀行によるJ-REIT向けESG評価ローンを含む。)を行いました。なお、2022年10月25日付短期借入金のうち1,100百万円については、上記第三者割当による手取金を含む手元資金を原資として2022年11月25日付で期限前弁済しました。また、2022年3月1日付短期借入金2,000百万円について、2022年8月期に取得した資産にかかる消費税の還付金を含む手元資金を原資とし、2023年1月4日に期限前弁済しました。加えて、2022年11月15日付短期借入金2,500百万円のうち1,000百万円については、手元資金を原資として2023年2月15日付で期限前弁済しました。これらの結果、2023年2月期末の有利子負債残高は105,374百万円となり、LTVは38.6%%となりました。