2023年10月18日に福岡リート投資法人の決算が発表されました。
分配金は当初の予想一口当たり分配金が3,600円のところ3,753円で着地しました。
テナント需要が「底堅い」は大抵が堅くない
2023年8月期においては、2023年3月28日に熊本イーストフロントビル、2023年4月27日にアクシオン別府駅前プレミアムを取得し、2023年8月31日に久留米東櫛原SC(準共有持分55%)の譲渡を実施しました。なお、翌期初である2023年9月1日に博多FDビジネスセンターの取得を完了しました。投資法人の、2023年8期末のポートフォリオ(取得価格ベース)を投資対象エリア別で見ますと、福岡都市圏への投資比率が77.4%となっており、投資タイプ別の投資比率は、商業施設51.9%、オフィスビル33.5%、その他14.6%となっています。投資法人が資産の運用を委託する資産運用会社である株式会社福岡リアルティでは、環境・社会・ガバナンス(ESG)への配慮を通じたサステナビリティを推進するため、サステナビリティ方針及びサステナビリティ推進体制要領を定めています。2023年8期末時点における、DBJ Green Building認証、CASBEE不動産評価認証及びBELSの外部認証の取得率は、ポートフォリオの延床面積ベースで79.7%となっています。、物件全体として概ね堅調な運用実績となっています。その中でも特に都心型商業施設であるキャナルシティ博多では、主に中国を除くアジアのインバウンドの回復が反映された結果となりました。このような運用の結果、2023年8月期の営業収益は9,284百万円となり、賃貸事業費用や資産運用報酬等の営業費用を控除した後の営業利益は3,372百万円、経常利益は2,988百万円、当期純利益は2,987百万円となりました。
サスティナビリティに注力しすぎている
2023年8月期において5,500百万円のリファイナンス、2,950百万円の新規資金調達及び400百万円の返済を行った結果、当期末における有利子負債残高(投資法人債を含みます。)は86,450百万円となりました。期末総資産有利子負債比率(投資法人債を含みます。)は42.4%、期末固定化比率(有利子負債の中で固定金利の借入が占める割合です。投資法人債を含みます。)は92.8%となっています。また、株式会社福岡銀行をエージェントとするコミットメントライン契約(極度額:60億円)について、コミットメント期間を1年延長し、コミットメントラインの残存期間を3年にしています。返済期日の分散等によるリファイナンスリスクの軽減に努めつつ、金利上昇に伴う調達コスト増加の軽減について、調達期間の短縮等を含めて検討していきます。また、2023年8月期末時点の格付機関から得ている格付は以下の通りです。
・㈱格付投資情報センター(R&I)、発行体格付:A+、格付の見通し:安定的
・㈱日本格付研究所(JCR)、長期発行体格付:AA-、格付の見通し:安定的
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