2016年8月2日に上場した三井不動産ロジスティクスパーク投資法人について留意点と特徴、今後の展開を予測していきたいと思います。ロジスティクスは賃貸事業利益率が高く物件の供給量も他アセットに比べると少なく、かつEC市場も伸びているため間違いなく今後人気になる銘柄の1つです。

 スポンサーである三井不動産㈱はオフィス系の日本ビルファンド投資法人、レジデンス系の日本アコモデーションファンド投資法人、リテール系のフロンティア投資法人、私募REITの三井不動産プライベート投資法人と既に4つの投資法人を参加に治めています。 
 この各投資法人の運用実績からスポンサー三井不動産の力の入れ方が強いのが解ります。→この点からスポンサーの信用力、レンダーの印象は大変良好と推察できます。

投資戦略
 ・MFLP(三井不動産クオリティを備えた先進的物流施設)への重点投資の信憑性
 物流施設の立地は非常に重要で、ただ単に駅に近ければなんとかなるというものではありません。物流業者はトラックを使用するのが一般的ですので駅から遠いということが逆にメリットになるというケースもあります。しかし、この「先進的な施設」が地方の倉庫で必要かどうかは微妙です。できれば港湾地区で建設し賃料を上げたいという思惑があると思うのですが、入居する運用・倉庫業者次第なので投資戦略は今のところ不透明と言わざるを得ません。

成長戦略
 外部成長戦略
  ・三井不動産の物流施設事業の成長力及び豊富なパイプラインを活用した外部成長他4つの投資法人はすべて無理にIPOを連続して行いスポンサーの物件を大量購入するという戦略は取っていません。ロジスティクスパークについても外部成長は非常に緩やか進んでいくと推察します。
  
 内部成長戦略
  ・三井不動産グループのプラットフォーム(事業基盤)及び顧客ネットワークを活用した安定運用
三井不動産グループの一員である三井物産のノウハウが提供されることを期待しています。三井不動産はオフィスやレジデンスについてはノウハウを持っているでしょうが、物流施設についての力は不透明です。ここは三井物産は商社なので物流についても詳しいはずです。そこを利用できれば運用において大きなメリットになることは間違いないと思います。

財務戦略
  ・LTVについては保守的な水準で運営することを基本方針とします。中長期的には40~50%程度を目標
 昨今はLTVがどこの投資法人も低下しています。その状況に合わせたものと思いますが妥当な戦略だと思います。
  ・新投資口の発行及び投資法人債の発行についても検討 

   ここも2013年以降上場した他投資法人のようにJCRで格付けを取得する方向と見られます。
  
  ・当面の間は、当該営業期間におけるFFO(但し、不動産売却損益等を除きます。)の70%に相当する金額を目処として継続的な利益超過分配の算定
   
   スポンサーの開発した物流施設を購入することになると思いますので築浅で資本的支出や修繕の手当ては当分先と見てよいでしょう。そのため当面はキャッシュ指標であるFFOを分配金算定の根拠としたことは頷けます。

結論

 投資戦略・・・緩やかな資産規模の拡大
 成長戦略・・・緩やかにポートフォリオの拡大を図り、運用は三井物産のノウハウを使用  
 財務戦略・・・特段問題なし

 と評価してみました。