最近、「北海道」のオフィスビルやホテルがJ-REITに組み入れられるケースが多くなっているようです。これは北海道新聞の記事らしいのですが、この「J-REIT」には中小の私募ファンドも含まれていると思われます。

 2016年6月時点で2008年6月のリーマンショック直前から約2倍になったようです。日本不動産研究所の調べによるものなので信憑性はあるのですが、訪日客の増加で稼働率の上がったホテルを火付け役に投資先としての道内の魅力が高まっているらしいです。

 夏の北海道は訪日外国人の方たちにとって何が魅力なのか正直私には解りません。ひょっとすると、冬の旅行客獲得のための仕込み記事ではないかと勘ぐってしまいました。しかし、けん引役が訪日外国人では為替次第でホテル業界は直ぐに冷え込んでしまいます。J-REITについても福岡リートの福岡地所や関西の阪急リートの阪急電鉄、サムティレジのサムティなど「地方の名士」的な企業がサポートとするご当地REIT的なものを造らなければ、道内の物件売買なども進んでいかないと思います。

  内閣府の景気ウォッチャー調査によると北海道の景気の現況判断では前年度に比べて悪くなっている・やや悪くなっていると回答される方の割合が12%も増加しているのが気になります。地元の人達にとっては景気が上向いていると感じていないのかもしれません。

20160824北海道景気動向
「出典(内閣府)景気ウォッチャー調査2001年-2016年地域別DIの推移」からグラフを作成


 北海道銀行の月例経済報告『最近の経済動向』によると観光、住宅建設は改善しているようですが、企業の倒産件数が増加しています。ここ数年オフィスビルの新規供給を行われておらずそのオフィスもコールセンター需要により支えられているのが現状だと私は推察しています。

URL http://www.pref.hokkaido.lg.jp/kz/kks/ksk/tgs/saikin-doukou.htm