2016年9月2日にしんきんアセットマネジメントのJ-REITの見通しが公表されました。

 8月のJリート市場は、やや値を下げる動きになりました。7月末の会合で日銀がJリートの買入枠を据え置いたことへの失望に加え、国内金利低下の打ち止め観測が広がり長期金利(新発10年国債利回り)が上昇しました。また、公募増資(PO)の発表が相次いだことなどから、中旬まで軟調な地合いが続きました。

 下旬は、Jリート市場の予想分配 金利回りの水準に着目したと見られる買いなどに支えられて底堅く推移しました。月末にかけては、米国で早期利上げ観測が広がったことを受け、円安・株高となりましたが、Jリート市場は反応が薄いの動きになりました。 

 今後は続き一進一退の中、上値を探る展開を予想します。東京都心のオフィス市況は回復基調が続いていま す。長期金利は若干上昇していますが、引き続きマイナス圏で推移していることから、長期金利対比でのJリートの 分配金利回りは依然として高い水準です。もっとも、9月は日米の金融政策会合が20、21日に予定されています。決 定内容次第では、内外の金融市場が大きく動く可能性があるだけに、日米の金融政策を確認するまでは動きにくそう です。また、POなどが増加し需給が悪化すると、一段安になる可能性があり注意が必要です。

8月東証REIT指数 1,823.54 前月比▲2.4 %
用途別指数
 オフィス   1,802.20 前月比▲1.2 %
 住宅     2,487.67 前月比▲2.8 %
 商業・物流等 2,331.97 前月比▲3.9 %

 それにしても8月末の福岡リートの投資口価格の下落は酷かったですね。物件の売却によるプレスリリースが発表されたことによるものであることは明らかですが、発表するタイミングが悪すぎでだと感じます。期末の1日前に1口当たり分配金が▲260円も下げられては・・・福岡リートは2016年2月期から運用が雑だと感じます。