2016年9月1日に野村不動産マスターファンド投資法人とトップリート投資法人の合併が行われました。そしてもう1つ大和ハウスレジデンシャル投資法人と大和ハウスリート投資法人の合併も行われました。(大和ハウスレジデンシャル投資法人は名称変更し大和ハウスリート投資法人になりました。)

 野村不動産マスターファンド投資法人は2015年10月1日に野村不動産オフィス投資法人、野村レジデンシャル投資法人と3社合併を行っています。J-REIT同士の合併は2010年2月1日から始まり8例の合併が行われてきました。

 2015年10月1日以降の合併と以前の合併で違うことは種類が違うということが大きな特徴です。2015年10月1日以前は2010年に集中しており、いわゆるリーマンショックから始まる不景気によるJ-REITの資金調達環境の悪化から投資法人(J-REITの投資主)を守る救済措置としていの意味合いが大きかったと思います。しかし、2015年10月1日以降はスポンサーの投下資本の関係による効率化を考えただけとしか考えられない合併になっているということです。

 野村不動産傘下の3投資法人の合併や、旧大和ハウスリートの合併などは身内同士の合併であり一からJ-REITに対するスポンサーのスタンスの甘さ、AM会社の戦略性の無さが伺えます。

 旧大和ハウスリートや野村マスターファンドは上場して比較的日の浅いJ-REITです。中長期に渡り分配金を支払う金融商品のはずなのに2~3年で投資方針を変更する訳で、かつ不動産マーケット環境は不動産にとって追い風であるため合併しなければ存続できないという環境ではありません。

 旧大和ハウスリートが合併する理由は総合型にすることでスポンサー購入した物件を何でも取得出来る箱(SPC)を用意したかった野村不動産マスターファンドの3社合併は総資産額で業界№1になりたかった。以上それだけだと推察します。

 今までの合併では負ののれんが発生していましたが、正ののれんが発生している合併でかすからね。この正ののれんは20年を掛けて費用として均等償却されていきます。負ののれんを発生させて利益を任意積立金などで積み立てておくことで今後の工事費用や売却損といった高額な費用と相殺していき分配金の減少を回避すべきなですが、野村マスターファンドはそんなことおかまい無しですね。
 まだ、野村マスターファンド投資法人の有報が開示されていないので何とも言えませんがトップリートとの合併についても正ののれんを発生させていると思うので高値掴みをしてでも総資産額を伸ばしたいという投資家よりもスポンサーないしグループのプライドを満足させるためだけの合併だと思います。
20161008J-REIT合併履歴表